学力格差

昇学館は小学生~高校生を対象に授業を行っています。

小学生は普通の学力で中学に行っても困らないように来ている子も居れば、がっつり中学受験を受ける子まで様々です。

中学生も偏差値40の生徒から70の生徒までいます、その生徒の目的・ニーズ、そして目標に合わせた指導をしています。

私自身も様々な生徒の授業を担当しています。

先日、中3の数学の授業で「図形の相似」という単元を教えていました。平面図形と相似比の関係を教えながら複雑な気持ちになりました。

と言うのも、実は私立中学を受ける小6に全くと言っていいほど同じことを教えているのです。

ってか小学生の方が複雑です。
中学では教えない「面積比」や「体積比」まで小学生に教えています。

相似比が1:2であれば面積比は(1×1):(2×2)=1:4となり
体積比は(1×1×1):(2×2×2)=1:8となる。

小学生には2乗、3乗の概念がありませんから全てが計算になる分ややこしいかも知れません(^_^;)
もちろん私の趣味で教えているのではなく、中学入試に必要な知識だから教えています。

体積比まで中学では教えませんので、中学生が小学生の問題で解けない問題が多々あるという現象が起こっています。

高校受験は中学での指導要綱内の範囲で問題を作成する、というルールがあります。
つまり、問題の難易度の差はあっても突拍子もない問題は出題されないのです。

ところが、中学受験においてはこんなルールはないのです。
各私立中学はどんな問題を作っても良いのです、極端な話、中学受験で「相対性理論」を引用してもルール上は問題なしです。
ですから、このような中学生でも解けない問題を小学生が取り組んでいる、という現象が起こります。

私はプロですから、やるべきことはやります。
ですが、反面「これって正しいんやろか・・・」と思ってしまうのも事実です。

やらせなくてもいいような事を小学生に押し付けているのか、中学の指導要綱が甘すぎる故に本来ならもっと高度なことを教えるべきなのか・・・・

そして小学生における学力の格差は想像以上のものがあります。
流水算や相当算を勉強している傍らで同じ学年の生徒が最小公倍数を勉強している。

この現状には複雑なものを感じずにはいられません。

何が正しくてどこが悪いのか・・・検証はそこから始めないと答えは見つからないと思います。

皆さんはどう思われますか?

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